蓬門

世の隅でコソコソと蠢く

はじめの言語ゲームを読みながら

以前橋爪大二郎の「はじめての構造主義 (講談社現代新書)」を読んで面白かったので、同著者の近著「はじめての言語ゲーム (講談社現代新書)」を少し前に買っていたのだが、インフルエンザで出社できず、無謬に過ごすのもあれなので、手をつけてみた。「はじめての構造主義」と同じく、ある哲学テーマの主人公の人生を追いながら、テーマの基礎を解説する内容となっている。哲学解説でありながら、伝記的な書き方で感情移入しやすく、とても読みやすい内容となっている。今回のテーマは言語ゲーム。まだ読み始めたばかりで全貌が見えないが、意味を考えた哲学者・ウィトゲンシュタインが主人公だ。

まだ50pを過ぎたばかりで、ようやく彼の生い立ちから青年期に差し掛かるところだが、引用された彼の言葉を読んで、彼が実に世界を愛していたのだろうと思った。私自身を振り返ると、自然世界を愛せても、人間世界を愛せてはいない気がする。来年はもっと世界に愛を振りまいて生きたい所存。*1

*1:言いたいことが奇妙な方向に走ってしまった